住んでいたところシリーズ 2

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ぴっかぴかの阪急電車。
有川浩の『阪急電車』は、映画にもなったので
おかげでこの西宮北口から宝塚までの電車が
ちょっと有名になった。

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まるで鉄ちゃんのような写真が続くが(こんな下手に撮らないか)
この電車に乗ったのは50年ぶりだと思う。
逆瀬川の幼稚園に通っていた。
住んでいたのは小林。おばやしと読む。
この駅で降りてみた。
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今まで住んでいたところを巡って、私は死ぬのか?
なんだか近頃そんな機会が増えている。
何もない駅だけど、とてもいい駅だというようなことが
小説『阪急電車』には書かれているので
好感を持って降りてみたが、特に「ここ、いい!」
という感想は抱かなかった。
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駅を降りて、山道を登って家(2階建ての社宅だった)は
小さな庭もあって、まだ新しかったと記憶する。
近所にゴルフ場があった。
事前に調べ、そうか、こっちの方かと思い、
降りるときも、ゴルフ場の文字が見えたのだけど
降りた改札は逆の方だったような気がして
駅員さんに尋ねた。
小説では親切な駅員さんだったが、
現実の駅員さんは、若くてちょっとイメージが違った。
当たり前だ。
「ゴルフ場は反対側ですか?」
「ゴ、ゴルフじょう? え、え、ゴルフじょう?」
「はい、ゴルフ場。宝塚ゴルフ場だったかしら・・・たしか」
地図を見て、そんなのはない、というように指で辿り
「そこにも確か書いてあったけど・・・」
と言うと、
このお婆さん、ぼけちゃった人? というような
気の毒そうな顔で見るので
「ああもういいです。すみません」
と離れ、反対側の改札の方に渡って見た。
いきなり絶壁だ。
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駅を出て、否応なく急な一本道を登ると、
いきなり見晴らしのいい所になっている。
山登りなどする気はない真夏日の午後だったが
汗を拭きながら眺めた景色で
ここは今、住宅びっしりの町であることがわかった。

子どもの頃、冬の山道を、母の手にひかれ歩き、
時折吹く風に、私は息が吸うことができなくなり
「いきができない、いきができない」と
繰り返したことが思い出すのだけど
言えるってことは息をしているわけで、
吸えないと思っていたけど、吸うばかりで
吐きにくかったのではないだろうか、過呼吸だったのだろうか
というか、どんだけ鼻が上むいてたんだ? と思う。

母はねんねこに妹を包んで背負っていたし
荷物もあって、それどころではなく、
「あら、そうなのー?」と笑っていた気がする。

冗談ではなく私は「このまま息ができなくて死ぬかもしれない!」と必死だった。

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プロフィール

もとしたいづみ

Author:もとしたいづみ
絵本・童話作家やってます。
エッセイ集『レモンパイはメレンゲの彼方へ』(集英社)
幼年童話『うめちゃんとたらこちゃん』絵・田中六大(講談社)
絵本『せつぶんセブン』絵・ふくだいわお(世界文化社)など

ツイッターは
もとしたいづみ
(@motoshita123)

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