先日、毎年恒例、無声映画鑑賞会
年末の澤登翠リサイタルに行った。

予約したのは決して早くはなかったが
紀伊国屋ホールの最後列。
当日券狙いの人は入れなかったと思う。
見まわしてみると、若い人が多く、
無声映画鑑賞会の会員となって
見始めた頃の常連さんたちはもういない。
だよなあ。。。
そして私も当然ながら年をとり、
「若い人が多く」見えるわけだよねえ。

さて、楽団はいつものカラードモノトーン。
演奏者の紹介のとき、いつもはリーダーの湯浅さんが
ひときわ多い拍手をもらうのだが
今年は新垣さんが多かった。
しかし新垣さんはいつもの控えめな態度で伏し目がちだ。

ところが昨日テレビで偶然「輝く! 日本レコード大賞」をやっていたので
数十年も「輝け!」だと思い込んでいたことを知り、
ついでにしばしテレビをつけっぱなしにしていた。
「そういえば、昨日演奏していた新垣さんってさあ」
と、娘に話していると、けったいな人々が登場し
「なにこれ?」と聞くと、ゴールデンボンバーというもので
うしろの演奏者は誰も演奏していないという。
ちょうどカメラが、本物の演奏者とメンバー、という順で映すので
なるほどと見ていると、後ろからギター弾きながら登場したのが新垣さんだ。
けっこう調子に乗った感じでやっていて、
最後はおそらくやらされるがままに
「は? 聞こえない」というポーズをしたが
既に過去の人の印象であるやぶらこうじみたいのな名前の
麻原彰晃っぽい耳の聞こえないふりをしていた人のポーズではなく、
両手を耳に当てる野々村のポーズに思えた。
人の記憶は、似たものが出てくるとその前のものは
消えてしまうのだろうか。

いや、そんなことはいいのだが
無声映画は『バグダッドの盗賊』だった。
1924年 米 ユナイテッド・アーチスツ作品 (139分)
監督/ラオール・ウォルシュ 原作/エルトン・トーマス
出演/ダグラス・フェアバンクス、ジュランヌ・ジョンストン、上山草人
弁士/澤登 翠
楽団/カラード・モノトーン

お仲入りを挟んで、前編後編。
おせんにキャラメルが250円だったけど、前は200円じゃなかっけ?

年末にダグラス・フェアバンクスでスカッとしたいと思ったのだが
本当にこの人は独特のオーバーでスピーディーな(フィルムの関係もあるが)
演技で、大笑いさせてくれる。
バグダッドの王宮にいる3人の家来が
ケロポンズのぽんちゃんみたいでかわいく、
アラブの王子もまたぽんちゃんみたいでかわいかった。

会場でおこる笑いが活弁と楽団つきの映画ならではもので
その一体感がなんともいえず、いいのである。
一昔(もっとか)前の浅草の映画館で
タバコ吸いながら見ている人が多いような
高倉健主演の映画に「健さん、がんばれっ!」
「俺たちが、応援してるぞ!」「そうだそうだ!」
と声がかかるような、みんな一緒に見てることを
意識しているような感覚。
あれは昔の人たちだからかと思っていたが
若い観客たちの間でも起こるものなのだなあと
今回わかった。

さて、ここ1週間は、まさかほんとに今年が終わるとは
思えなかったが、信じられないことにとうとう大晦日だ。
まだ半信半疑なのは、たぶんここ数日、日にちをちゃんと把握しておらず
適当に、なんとなく2○日後半ってとこか? ぐらいに
考えていたからだと思う。
日めくりカレンダーが必要だろうか。
そういえば次女のももクロ日めくりカレンダーは
1月の5日で止まっていた。

みなさま、今年もありがとうございました。
来年も、どうぞよろしくお引き立てのほど、
お願い申し上げまする~~~。

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

もとしたいづみ

Author:もとしたいづみ
絵本・童話作家やってます。
エッセイ集『レモンパイはメレンゲの彼方へ』(集英社)
幼年童話『うめちゃんとたらこちゃん』絵・田中六大(講談社)
絵本『せつぶんセブン』絵・ふくだいわお(世界文化社)など

ツイッターは
もとしたいづみ
(@motoshita123)

最新記事
検索フォーム