友人の墓参りに行った。
なんだかずっと前のような気がするけど
三回忌。
無宗教なので、関係ないけど。

みんなでお墓参りするときは
いつも決まって、穏やかで暖かく
風もなく、ほんとうにいい天気になる。
今年はじりじりと照りつける太陽に
暑いほどだった。

その後、去年とは違う友人を連れて
彼女の自宅へ。
もう就職した長男と大学生の長女が
いろいろ予定もあるだろうに
今年も出迎えてくれ、長時間一緒に過ごしてくれる。

ずっと、亡くなった友人の話をしているわけではないのだけど
たまに、彼女が言ったことを話したり
「おかあさん、そう言ってた」とか言って
みんなでちょっと笑う。
そのたびに、くすっと彼女も笑っている気配がする。

ご主人の手料理が
これまた素晴らしく、今年も静かに感激する。

去年はインドネシア料理の中華風で
普通のインドネシア料理よりはさっぱりめなメニューが
コースで出て来た。

今年は和食なんです、と始まり、
メインの天ぷらの、プロ級の腕前に
感動しつつ、いろいろ質問する。
化学の実験のような、さすが理系の人!
というコツの数々、極意を伝授してもらう。
天ぷらは蒸し料理、になるほどと頷く。
からっと軽くさくさくっとした衣と
たとえば穴子のふんわりとした
うまみを全部逃がさず閉じ込めた仕上がりに、
いんげんの、こんなに甘い野菜だったのかと
感動する味わいが衣の内側にあって、
冷水に篩をかけた粉を落としてかきまぜないで
冷蔵庫で冷やし、そこに水分をきちんと取り除き冷やしておいた材料を
さっと衣にくぐらせて1分20~30秒
なんてコツをひとつひとつ聞き出す。

いや、これ、ほんと、てんぷらやさんでも
こんなにうまく揚がったものは
そうそう食べられない。

お土産に、結婚式のDVDをもらった。
奥の方にしまわれて埃をかぶっていたベータを
ヨドバシでDVDにしてもらったそうだ。

え! 結婚式? 30年前の? と思ったが、
見るとこれがまた面白い!
昭和のよき時代ののんびりした結婚式。
山の上ホテル別館での披露宴に招かれたのは
そのとき初めてだったが、料理の美味しさと
一日3組、その時間は、1組だけ、というのが
とてもいい印象だったし、親戚のおじさんの
マイク離さないあの爆笑シーンと
尺八を吹いた親戚のおじさんしか覚えていなかった。

30年前の自分のスピーチ!
こんなにべたべたした甘ったれた喋り方だったのか!!!
笑いをとろうとしているが、
こんな喋り方なら、誰も笑わんぞ! と
自分に突っ込んだ。

いつのまに、日本、というか東京にいる人たちは
こんなにせかせかした所になってしまったんだろう?

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プロフィール

もとしたいづみ

Author:もとしたいづみ
絵本・童話作家やってます。
エッセイ集『レモンパイはメレンゲの彼方へ』(集英社)
幼年童話『うめちゃんとたらこちゃん』絵・田中六大(講談社)
絵本『せつぶんセブン』絵・ふくだいわお(世界文化社)など

ツイッターは
もとしたいづみ
(@motoshita123)

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