緊張

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落合の坂でストップモーション中のカエル

あまり緊張することのない日々なんだが
この間は久々に手に汗握った、ひやひやした
どきどきした。

娘の定演で、だ。
もうレベルの高さにも慣れ(だってみんな異様に練習してるもん)
ふうん、オリンパスって大きなホールだな
帰りは、え、8:50発が東京行き最終?
なんてプログラムを見たり、あ、あの子、すっごくうまくなったな
あれが噂の新入生か、などとお気楽な感じで聞いていたんだけど
第二ステージの最後、娘が出てきて
ピアノの前に座った途端「は!」と座り直した。

だってほとんど練習していないことを知っているから。
バイトやサークルで、帰って来るのは
ピアノなんか弾けない深夜だし、
そもそもなんでピアノなんか引き受けちゃったのー?
本人もずっとテナーサックスを吹いていたいのだが
仕方ないんだそうで、ぷりぷりしながら
弾いても週に一度10分程度。それもスマホの合間に弾くくらい。

2日前に「え・・・譜読みさえできてないのか」
と驚愕したと同時にピアノの発表会を思い出した。
本番で一番先生の感動を得るのは長女で
前日まで、暗譜は全く無理だけど、乗れるのか? こんなんで・・・
と心配させておいて、本番はどうにかこうにか形になっている
という・・・。
はたから見れば、まあ間違えたりもしたけど
普通に弾けたって感じなので、感動的でもなんでもない。

が、その前の弾けなさ加減を知っていると
一晩寝たら(寝ただけで)こんなに上達するのか! というミラクル。

が、あれから何年? 

そうだよ! こいつ、一昨日ぐらい弾いてたけど
「初めて譜面見ましたけど、うーん、右手はこんなメロディー?」
なんて感じだったぜえ。

せめて、せめてソロで間違えてぶち壊さないように・・・・

と、ラフマニノフのピアノ協奏曲2番の3楽章を吹奏楽仕立てにした曲を
ハラハラしながら聞いていた。
そもそもピアノ協奏曲だかんな。ピアノがあれじゃダメっしょ。
って、誰か判断して「だったら、俺が」とならないのか。
と言ったら、練習では合わせてないから誰も知らない
なんて言ってたもんなあ・・・。
うわあ、これだけ盛り上がっていて
ここでピアノがこけたら語り草だろうなあ・・・。
冷や汗。

今も間違っているかもしれないが
吹奏楽の中のピアノって全然聞こえないもんな。
ソロだなあ。まだか。あ、ここか? 

ど、どうにかソロ、無事終了。余裕ない雰囲気だが
どうにか譜面通りに弾けたって感じか。

拍手のとき、指揮者に指名され
(よく見えないけど)「へ?」ととぼけた顔で立ち
拍手をもらっていて、力が抜けた。
ほんとだよ。いいよ、あんなソロ。
「いい、いい。そんな奴に拍手、やらんでもいい!」
2階席から叫びたいくらいだった。

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プロフィール

もとしたいづみ

Author:もとしたいづみ
絵本・童話作家やってます。
エッセイ集『レモンパイはメレンゲの彼方へ』(集英社)
幼年童話『うめちゃんとたらこちゃん』絵・田中六大(講談社)
絵本『せつぶんセブン』絵・ふくだいわお(世界文化社)など

ツイッターは
もとしたいづみ
(@motoshita123)

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