朗読とスーツケース


本日は、お忙しい中、
神楽坂まで来ていただいた方々、
ありがとうございました。

小説の朗読を披露した。
打ち上げのとき
「今日もとしたさんが一番うまかったのは犬。次がおばさん」
・・・男その1、男その2、と続くのだが
「犬は外さないですよね」
と、なんか褒められてるようだけど、
犬の登場は「わん!」の一言だけなのだよ。

朗読はつくづく奥が深い。

多田慶子さんが朗読した
町田康妙訳『宇治拾遺物語』、こぶとり爺さんは
読んでいたし、自分でも音読したけど
やはり全然違う。もちろん技術や才能の差もあるけど
キャラも違えば間や声の高低、速度。
文章の解釈も違うし、想像する世界も、
どんなふうに伝えたいかも、人それぞれ違うのだ。
同じ文章なのに。

人前で声を出すのは小学校以来、という
今回初登場の出演者が、エッセイを読んだ。
え? 自分の話? 自分の話をしてるの?
と誰もが思ったほど、ひとりひとりに
ずん!! と伝わって来た。
硬球をしゅっと投げられて、自分のグローブにばすっと
入ってきた感じ。
私は彼女がそれを朗読するのを何度も聞いているが
今日もつい「え? なに? 自分の話?」
と思ってしまった。

私は自分の書いたエッセイを読んで
こんなにも聞いてる人の心に届いているだろうか。
いやあ、ないなあ。
自分と書いたものの間にも距離があるし、
自分とお客さんの間にも距離がある。
まだまだだなあ。

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昔は海外へ行くとなれば、このくそ重い
サムソナイトのスーツケースをごろごろごろごろ
持参したものだが、今これを持ってどこかに行け
と言われても無理だと思う。
今は衣替えのときしか登場しない。
夏服を出すと、狙っていたかのように
瞬時に入ってとぼけている。

170521_1448~02

どけ、と言うがのう。
いろいろと忙しくて、どいてる暇はないのだ。

170521_1451~01

どうだ。

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プロフィール

もとしたいづみ

Author:もとしたいづみ
絵本・童話作家やってます。
エッセイ集『レモンパイはメレンゲの彼方へ』(集英社)
幼年童話『うめちゃんとたらこちゃん』絵・田中六大(講談社)
絵本『せつぶんセブン』絵・ふくだいわお(世界文化社)など

ツイッターは
もとしたいづみ
(@motoshita123)

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