猫とワタシ

もとしたいづみ は どうした!

作家もとしたいづみ の 働きっぷり

この記事のみを表示する一応メリークリスマス

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何が写り込んでいるんだ? 自分の指か?
資生堂パーラーのツリー。

資生堂パーラーに行くつもりはなかった。
久々に長女と銀座に行き、お昼過ぎに軽く
資生堂レストランでオムライスとか?
ぐらいな気持ちだったが、予想外に時間がかかり
向かったのは金曜夜の5時半。12月だ。
5時前なら良かったが、予約で一杯かも・・・でも
5時半だから微妙な時間だ。
一応急ぎ足で向かった。
ばーん! とエレべーターを降りて「ふたり!」
と言うと「はい。え?」まさか予約なし? という顔。
「予約してないんですが・・・」
「あー、申し訳ございません」
さっと帰ろうと思ったが、ちらりと席を見ると
え~空いてんじゃん。
という顔をしたんだと思う。
あるいは、全然そんなつもりはないが、人から見れば
おんどりゃあ、あんなに席が空いてんじゃねえか!
追い返すってのか! という顔だったのだろうか。
ちょっと偉そうな人が出てきて
「すみません。今ちょっと時間を確認しますのでお待ちいただけますか?」
というのでソファに座って待つ。
「ねえ、何時までなら待てる?」と小声で娘に聞く。
「8時かなあ」
「え、そんな? せいぜい7時だね」
すると、7時からの予約が入っているのだが、それまで、というのであれば・・・
という提案をしてきたので、はなからクリスマスディナーなどの予定はないので
ああいいですよ! とまんまと着席。

娘は小さい頃、何度か食べたオムライスと私も子どもの頃、もしかしたら
一度食べたような気がするエビのライスグラタン。
それに冷製コンソメとアスパラガスのスープ。
蟹のサラダ。
飲み物も頼み、まあ、1時間以上あるから大丈夫でしょ、と思っていた。
ささっとサラダ、スープが出て来た。
そしてタイミング合わせてオムライスと・・・魚介類のマカロニグラタンでございます・・・?
「あれ? ライスグラタンを頼んだんですけど」
「作り直します。15分ほどかかりますがよろしいですか?」
「私はいいですが、時間があんまりないって・・・」
ささーっと下げて、フィルムの早回しを見ているような状況になる。
こそこそっと娘は「私、言い間違えちゃったのかな?」と言うが
「いいや、言った。ライスグラタンって」

そこへ「大変申し訳ございません」という小さな声とともに
二人分のサラダが登場。
確かに娘がオムライスを食べている間、私は手持無沙汰だ。
遠慮なくいただき、でもかなりたっぷりした量なので
お腹がいっぱいになってしまった。

10分も経たず、ライスグラタン登場。
早い!
早かったけどエビはちゃんと火が通ってるだろうか? などと怪しんで食べたが
おいしい。資生堂の懐かしいライスグラタンだ。

ちょっと時間を気にしながら、さくさく食べ進む。
食べ終わり、娘はだってもうサラダ食べたから無理、とちょっと
サラダをつついたくらいのタイミングで
最初席に通してくれた人がにこやかに
「もしよろしければ下のパーラーで
どうぞごゆっくりして行ってください」と言いに来た。
「ええと、いちごのパフェ、でいいですか?」
と、娘に尋ね、顔がほころんだところで
「あとは珈琲か紅茶をご用意いたしますので」
え、いいんですかい? とにやにや移動するとき 
さきほど注文を間違えた人が
申し訳ございませんでした、と最敬礼している。
確かにあの場で謝られても他のお客に感じ悪い。

というわけですぐに帰るつもりだったが
パーラーでパフェを食べてお茶の接待を受け
え、いいのかな、ほんとに。
と、貧乏人らしくきょときょとしながら出ようとすると
先ほどの人が呼び出されている。
いやいやもういいのになあ、謝らなくても、と
ソファに座って何気なく手に取った「花椿」。

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えー、これが最後の号? うわー、と驚いて読んでいると
やってきました。さっきの人がにこやかに。
申し訳ございませんでした、と1階出口まで送ってくれるらしい。
いやいや、降りて、外出るだけなのになあ。
また是非いらしてくださいと言われ、ええ、是非参ります。
こんな混んでいるときに予約もなしに、すみません。
御馳走さまでした。と出るとき、そうだ、お菓子を見て行こうと思い
玄関で「あ、お買い物していきますので、ここで。では!」「では!」と解散。

ぐるぐる回って考えた挙句、選んだクッキーを包んでもらっている間
娘が「ねえ、さっきの人、まだいるよ」と言う。
ちらっと見るとドアボーイのおじさんと談笑しているようだ。
「でも、もうさっき送ってもらったものね」
「そうだよ、関係ないでしょ」

と、クッキーを買って帰るとき、いつの間にか背後にその人が。
「クリスマスプレゼントです」
と、チョコレートの箱がふたつ。
「あ、この紙袋はいらないですね」
と、ひとつにまとめようとするので
「このデザイン、好きなので、いただきます」
「では、どうぞお持ちください。またいらしてください」

さすが資生堂よねえ。昔の銀座の店のサービスってのは
こういうのだったのよ。・・・たぶん。
ほら、ちっともわだかまりがなくて、またすぐに来ようって
思ってるわけじゃない? これが完璧なサービスってものよ。

と娘に話しながら
「なんか・・・年末だけに『一杯のかけ蕎麦』みたいな話?」などと思ったのも事実だ。

帰り道「かーさん、怖い顔だった?」と確認すると
「いや、いつもと違って今日はそんなことなかった」
「だよねえ? 睨んだりしてないしなあ」

この話を高校生の次女にすると、演劇部らしい大袈裟なリアクションで
「怖っ!」
であった。

これ、いい話ではなく、ホラーなのか?

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