今日はなんの日?

ここのところ、広島原爆投下の日や
猫の日や、ムーミンの日、そして
長崎原爆投下の日に「なんでもない日おめでとう!」
とディズニージャパン公式ツイッターが投稿して炎上したり、
反対を押し切って原発再稼働や諸々が暴露された日に
安倍君は別荘でゴルフの日、だったり・・・

昨日は日航機墜落事故から30年
ということでテレビで特集番組がたくさんあったようだが
どれも見なかった。

あの事故は会社で知った。
藤本課長が夕刊を持って興奮気味に部屋に入って来て
「落ちた落ちた! さっき打ち合わせに来た人たちが
みんな乗ってた飛行機が」と言い、
部長がいかにもお祭り好きみたいな顔で
部長室から出てきて、目をきらきらさえながら
何か指示を出して叫んでいたことを思い出す。

その日のお昼頃、大阪の会社
ひかりのくにの人が6人~8人、
どやどやとうちの部署に入って来て
そういうとき必ずするように、私たちは立って
「こんちには!」と挨拶したのだった。
大切な取引先なので部長室での打ち合わせだった。

その人たちが大阪に帰る飛行機で
そんな目に遭ったというのに、
なんだか会社の男性はみんなうきうきしているようにも見え
「え! さっきの人たち?」
「おー、新聞に出てる」
と大騒ぎなのだった。
なんかすごく嫌だなと思った。
特に部長の浮かれ具合。
「おい! 社長室に電話しろ!」
手柄を報告するような調子だった。

計算すると、その翌月に私は会社を辞めている。
それが原因ではないが、バブルの頃でもあり、
会社の「わっしょい!」な空気が
楽しくもある一方で、気持ち悪くも感じていた。

さて、それから随分経ち、私は作家として
ひかりのくにと仕事をすることになった。
大阪と東京なので、会って余計な会話をすることはなかったが
(会うと余計なお喋りばかりするのです、すみません)
随分経ってから、東京に遊びに来た元担当の人に
そういえば・・・と話したことがあった。

彼女は若いので、その時の様子は知らないけれど
どんなに大変だったかは知っていた。

今日は北海道十勝川の花火大会で、主催の新聞社の名前から
勝毎花火大会と呼ばれている。
花火大会の話になるとあのあたりの人は、
必ず声を落して「あの事故ねえ・・・かわいそうだったね」と話す。
13年前、客席で見ていた小学生の男子の頭に
花火の破片が直撃して亡くなった事故だ。

それ以来、家族は花火大会の日には、どこかに旅行に出かける
という話を聞いた。
思い出すということもあるだろうけど、まわりの人たちが思い出して
さまざまな気持ちで声をかけたり、見つめる
あるいは思い出すだけでも、きっと耐えられない重さがあるのだろうなあと思う。

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プロフィール

もとしたいづみ

Author:もとしたいづみ
絵本・童話作家やってます。
エッセイ集『レモンパイはメレンゲの彼方へ』(集英社)
幼年童話『うめちゃんとたらこちゃん』絵・田中六大(講談社)
絵本『せつぶんセブン』絵・ふくだいわお(世界文化社)など

ツイッターは
もとしたいづみ
(@motoshita123)

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